さて、どのようなレベルが"甘やかす"ことに相当するのかを考察しました。
養生訓では次にようにありました;(貝原益軒『養生訓』講談社学術文庫P176「冬と衣服」項より)
「
冬は天地の陽気が閉じかくれて、人間の血気が静まるときである。
心気をおちつけて、体内におさめて、たもっておくがよい。
温めすぎて、陽気を発生させ外に泄らしてはいけない。
上気させてもいけない。
衣服を温めるのも、ほどほどでよい。
熱いのはいけない。
厚着をしたり、火気で身体を温めすぎてはいけない。
熱い湯に入浴してもいけない。
労働して汗を出し、しかし陽気を泄らしてはいけないのである。
」
拙い読解力で考えるに、最終的に"陽気をもらさない"ようにできる範囲であれば良い、ということと判断しました。
その範疇であれば、厚着をしても良い、ということだと僕は思いました。
身体を温める機能を高めるために、寒い中で我慢をしてブルブル震えるのが良いとは、とても思えません。というか、それで機能を高められるとは思えません。むしろ体調を損ねるだけになりそうです。
だって、その機能が強くないから症状が現れてるわけなのですから。
しかし、過剰に暖めてしまうのは良くない、と養生訓の筆者・貝原益軒は言っています。
過剰というのは、"汗をかくくらいのレベル"なのだと思います。冬が寒いのは季節的に当然ですが、その時期に汗をかくのはそうそうありませんよね?江戸時代のような昔であっても、冬に汗をかくことは風邪を導いたりあまり良いこととは思われなかったのでしょう。
汗を出すことが陽気を漏らすことと同義で、良くないことと益軒は言っているのではないかと考えました。
現段階として結論として僕が考えたのは、今の時期、身体を暖める機能を甘やかさないために心掛けたらいいのではないかと考えることは、
汗をかかない範囲で身体を温めるということです。
そして、"不必要に"冬の寒さを遠ざけない、ということです。そうすれば、ほどほどに冬の寒さという刺激を受けつつ、身体をいたわることができると思うのです。
・・・という感じで今の考えを述べましたが、どう思われたでしょうか?
この後ももう少し、考察を深めていきたいと思います。
PS. あぁ、今月2度目の投稿ができてホッとしました(笑)。この投稿は、足掛け2日という感じですけれども。セコイなぁ(^^;)。